誰にでも分かるプレゼンを目指して

(古賀)いままでビジネスプランコンテストなどに入賞した経験はありました。そのコンテストは、自分たちの専門分野を専門家の人たちに理解してもらうもので、聴衆が私たちの研究内容を理解し易く、プレコンとは真逆のものでした。今回は自分たちの研究を、専門外の人たちに説明、説得し、納得してもらう必要がありました。分かりやすく理解してもらうというポイントが一番難しかったですね。そのため、専門用語などを多用するのではなく、発表では「視覚的効果」を最大限に活用しました。研究的にも間違った内容を発表することは出来ませんので、まずは専門家の先生に細かく内容を確認してもらいました。嘘をつかず、正しい情報を分かりやすく伝える努力をしてきました。
(ヒエン)個人であれば参加しなかったと思います。グループの部があったので、安心して仲間を信頼し参加することが出来ました。数えきれないほどの先生方や私たちの所属する起業部の先輩、友人、後輩にプレゼン内容を確認してもらいましたね。
(後藤)予選前日まで発表内容を変更していました。私たちのプレゼンのポイントはやはり「視覚的効果」でした。研究を知らない人たちが、内容を簡単に理解できる様、スライドの順番など細かいところにも気を配りました。スライドの流れや展開方法によって、理解度が変わってくると思っていましたので。

役割分担が生んだ、説得力

(古賀)このチームでプレコンに参加出来て本当に心強かったです。それぞれに役割がありました。私は研究について、正しい研究内容を確認しメンバーに伝えました。ヒエンさんは、英語表現について発音など細かい点まで指摘してくれました。発表の際に、発音の抑揚や間の取り方が聴衆の印象を良くするなど、今まで知らなかったことも沢山教えてもらいました。後藤さんはアニメーションの活用やプレゼン全体の構成などを考えるのが得意で、ポイントとなるフレーズを話すタイミングに合わせてスライドを変更したり、文字を印象的な色使いにしたりするなど細かい工夫をしてくれました。
(ヒエン)私たちのチームはお互い尊重していますよね。信頼しているので、素直に意見に耳を傾けられ、お互い役割を任せられます。
(後藤)何でもストレートに言い合える仲ですので、それが良い効果を生んだとも思っています。2次予選の時は、緊張もあり英語がスムーズに出てこなくなってしまいました。思い通りに発表ができず、他の参加者に圧倒されていましたね。ファイナリストになった時には、それぞれの役割を見直し、落ち着いて分かりやすくプレゼンしようと思っていました。3人が得意な部分を共有し、発表に活かせたことが良かったと思います。

一歩を踏み出すことで変わることがある

(古賀)最優秀賞を獲得してから、周囲から「英語できるでしょ?」と言われることが多くなりました。プレコンに参加したことで、自分にとって大きな自信に繋がりました。海外進出を目指しているので、プレコンがそのきっかけ作りにもなったと思います。ビジネスを行う上で、英語は「常識」になってきていますね。国際学会で研究内容を発表する際、こちらからの発表に対する聴衆の質問に正確に回答し、理解してもらうには正しい英語を身に付けなければならないと感じています。
(ヒエン)海外進出の際には、マーケティングの知識が必須だと思います。そして、そのマーケティングは英語をしっかり学んでいなければ、理解することが出来ませんので、英語の重要性を感じています。
(後藤)ビジネスや研究において、対人コミュニケーションスキルが非常に大切だと私は思っています。外国人と意志疎通を図るには、当然英語が必要になってきますので、今後もっと自分の英語力を磨いていきたいと思っています。