英語力を支えるバックグラウンド
小6の時に父の仕事の都合で、10ヶ月ほどイギリスのインターナショナルスクールに通っていました。どの言語もそうでしょうが、語法はニュアンスをとらえるのが難しいと思うんですね。辞書で引いてもピンとくるような説明が出てこないこともあります。日本語を話すときでも、助詞など感覚的に使い分けていると思いますが、英語でも前置詞などの使い方やその他の語法などは感覚的なものも大きいと思います。イギリスで、そうしたものを少しでもつかめたことはとても大きかったと思います。
理系の選択:英語はツール
もともと理系科目が得意だったわけではありません。どちらかというと英語や世界史が得意でした。それでも自分の好きな分野に進みたいと思ったのは、海外の方と接した体験から身についた意識だと思っています。海外の方は、結構めちゃくちゃな英語でもガンガン話してきたりします。きれいに話す以前に、「自分が何を考えているか」「何を知りたいか」を伝えてきます。彼ら自身が中身を持っているし、また相手にもそれを求めているような気がしました。だから「自分は今これに取り組んでいる」という、専門と言えるものをしっかり確立したいと思うようになりました。
参加するたびに課題が生まれる
第2回大会への参加はリベンジでした。第1回大会では、自分の取り組みの甘さを大いに反省しましたし、内容に関して詰め切れていませんでしたから、もう一度チャレンジしたいと思いました。とにかく改善すべき課題はたくさんあったので、それを改善することに力を注ぎました。第2回も緊張しましたね(笑)。本選で大勢の前で話すのも緊張しますが、個々の会場に分かれて行う二次予選会場の、あの空気感はなかなか慣れるものではありません(笑)。
第2回は、第1回と比べればよくできたと自分では思っています。ですが、最初につかんだ気がした聴き手の意識が、途中からぽろぽろとこぼれていくような感覚がありました。自分の説明の至らなさからそうなったのがわかります。最後までみんなにわかりやすく伝えることができたらよかったな、と思いますね。また後から動画を見て、話し方にもっと気を付けなければいけないと思いました。自分の考えをしっかりと持つことやその伝え方の工夫することなど、参加するたびに様々な点を見直すことができ、とても勉強になります。
自然体のプレゼン 極意は「あきらめないこと」
私は一期一句を暗記するタイプではないんです。話したいことのポイントを決めておいて、当日自分で言葉を選んで話を進めていきます。すべて暗記しようとすると、結局自分の首を絞めてしまうように感じます。言いたい単語が思い浮かばなかった時でも、あきらめずに何としても伝えよう―、イギリスで得た経験から、恐らくそういう意識が身についているのだと思います。ですからプレゼン中に用意した単語が頭から飛んでしまっても、何とか他の言い方を見つけて、とにかく「伝えたいことは絶対に伝えるんだ」と考えるようにしています。
勝ち負け以上― コンテストのイベント価値
私にとっては、全国から参加してきた人と友達になれたことがとても大きなことでした。二次予選後の昼食時に、コンテストとは違う話題で盛り上がったり、和やかな雰囲気がありました。コンテストに参加しなかったら一生めぐり合うことがなかったかもしれません。そういう友達ができるというのは、勝ち負けよりもきっといいことで、参加を考えている人はそういう面も見ていただいていいのではないかと思います。自分の住んでいる地域以外の大学生と知り合う機会はなかなかありませんし、それぞれ地方色があったりして、すごく面白いんです。みんな何かに頑張っている方々なので自分自身への励みにもなりますし、いい友達に出会えて本当に感謝しています。