やる気に火をつけた挫折経験
英語に興味を持ったのは中学3年生のときです。
留学が必須の「国際コース」のある高校のオープンキャンパスに行きました。それまで海外経験のなかった僕は、その高校の先生の「留学すると見えている世界が180度変わる」という言葉にビビッときて、進学を決めました。
高校2年のとき、10ヶ月間カナダに留学しました。留学前は、「ネイティブと同じくらい話せるように頑張ろう」と意気込んでいましたが、いざ留学すると、ネイティブの人が何を言っているか分からず、歯が立ちませんでした。自分の英語力の低さを思い知り、危機感を覚えました。
また、英語が話せないことで、消極的になってしまいました。夕食時、ホストファミリーに自分から積極的に話しかけることができなかったりして。「このままではまずい」と火がつき、必死で勉強しました。
アウトプットの好機
ゼミの先生が紹介してくれ、プレゼンテーションコンテストについて知りました。昔から学んできた英語と、大学に入ってから勉強してきたビジネスについて、アウトプットするいい機会だと思い、参加を決めました。
大学2年生のとき、インターンシップで長野県に行き、農家の人手不足を解消するアプリを開発して以来、「地方に貢献したい」という思いを持っていました。そこで、大阪府内で唯一の村である千早赤阪村を2回訪れてリサーチをし、プレゼンを作りました。
YouTubeで学んだテクニック
前回大会の優勝者のプレゼンを見て、「学生でもこんなプレゼンができるんだ」と衝撃を受けました。同レベルのプレゼンをするために、何が必要なのか考え、実行してきました。
一番こだわったのは、「言葉選び」です。ただの説明口調で話すと、聞いている人も退屈するし、良い内容でも観客に伝わりません。どうすれば観客を引き付ける話し方ができるか、YouTubeでプレゼン方法を研究しました。たとえば、何か伝えたいことを、あえて別のことと対比させることで強調するテクニックは、プレゼンターがプレゼンのコツを説明している動画を見て学びました。伝えたいことを、どの言葉でどう伝えるのか、プレゼンに詳しい人が説明している動画を参考にしながら、苦労して考えました。
スライドでは、観光資源をアピールするため、文字よりもイメージしやすい写真を多く使いました。
もちろん、反省もあります。企画したツアーでは、その内容から女性観光客をターゲットと想定していたのですが、より具体的に詰める作業ができていませんでした。女性観光客以外の層にニーズはないのか、ターゲット層を絞れたとしてもその層に本当に需要があるのか、そこまで深く検証すべきだったと思います。
再挑戦は仲間とともに
プレゼンテーションコンテストに出場してよかったと思っています。今まで、一つのプロジェクトにここまで力を注いだことはあまりなかったので、やりきった経験というのは一つの成果となりました。また、プレコンを通じて、自分は物の魅力を伝えることが好きなんだ、ということにも気付けました。将来は、海外向けの営業の仕事をする予定なので、商品の魅力をしっかり伝えていきたいです。
今の日本で、英語でプレゼンする機会は本当に少ないと感じています。英語でプレゼンができるということは、英語のネイティブの人たちとつながることができるということです。自分の世界が広くなると思うので、興味のある人はぜひ参加するべきだと思います。僕自身も今年もう1度、仲間と一緒にグループの部でチャレンジするつもりです。