マーケティング最前線!

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世界最高峰の音楽フェス「コーチェラ」で、K-POP女性最強グループ『BLACKPINK』がヘッドライナーに!!

2023.05.22

 世界最高峰の音楽フェスティバル『コーチェラ』開催!

この4月に、世界最高峰の音楽フェスティバル「コーチェラ」が開催されました!

今年(2023年)は、バッド?バニー、フランク?オーシャン(残念ながら2週目辞退)、BLACKPINKが、ヘッドライナーとして、週末の2週連続(「4月14-16日」と「4月21-23日」)で出演。「ヘッドライナー」(Headliner)とは、音楽フェスティバル(日本では略して「フェス」と呼ばれる)の主演を務めるアーティストのことを指します。

1999年に正式にスタートした「コーチェラ」(Coachella Valley Music and Arts Festival)。毎年4月中旬に米国カリフォルニア州の砂漠地帯「コーチェラ?ヴァレー」(コロラド砂漠の一角、インディオ)で開催されます。世界最高峰の野外音楽フェスティバルといわれています。

会場は、団体球技ポロの広大な競技場「Empire Polo Club」(エンパイア?ポロ?クラブ)。ロサンゼルスから、東に向かって、クルマで3時間ぐらいのところに位置します。

「コーチェラ」動員数は約25万人!

「コーチェラ」の動員数は、COVID-19以前でいうと、2週間全体で約25万人(2023年も同程度との報道あり)。2022年8月の2日間で開催された、日本の「サマーソニック」(サマソニ、千葉県幕張と大阪)の動員数約10万人(幕張会場)に対して、「コーチェラ」はその2.5倍ぐらいです。「2019年コーチェラ」をオンラインで視聴したファン数は98百万人に達しました。「世界最高峰」と呼ばれる理由がそこにあります。

「2023年コーチェラ」の各週の3日間の通しチケットは、$499(約67,000円)、VIPチケットは$1,069(約143,000円)。比較の意味で、2023年8月のサマソニ(東京)のチケットは、2DAY チケットが34,000円、1DAY チケットが18,500円。 

歴史に残るビヨンセの「ビーチェラ」

20年を超える「コーチェラ」の歴史の中で、現在でも、語り継がれている公演があります。

超人気シンガーソングライター?ビヨンセ(Beyonce)が、2018年4月に行った公演です。彼女のパフォーマンスは、「ビーチェラ」(Beychella: Beyonce + Coachella)」というニックネームで、高い評価を得ました。

ビヨンセは、妊娠を理由に、前年(17年)に予定されていたコーチェラのヘッドライナー出演を延期しました(その年にピンチヒッターとして出演したのが、なんと、あのレディー?ガガ)。そうしたストーリー(物語)のもと、翌18年に、ビヨンセはコーチェラでヘッドライナーを務める初のアフリカ系アメリカ人女性になったのです。

彼女の「ビーチェラ」は、アフリカ系アメリカ人にとっての歴史的意義を象徴するものでした。ステージ上に巨大なピラミッド型の台座を組み立てて、そこに100人超のアフリカ系アメリカ人の大学生で結成されたマーチング?バンドとダンサーたちをずらりと並べました。

前述のとおり、この「ビーチェラ」を、メディアの多くは「歴史的なパフォーマンス」と高く評価しています。 

K-POP女性最強グループ「BLACKPINK」が「コーチェラ」のヘッドライナーに!

その世界最高峰の音楽フェス「コーチェラ」(2023年)にヘッドライナーとして登場したのが、K-POP女性最強グループ『BLACKPINK』(ブラックピンク)です。

K-POPアーティストが同フェスでヘッドライナーを飾るのは初めて。あの超人気男性グループ「BTS」(防弾少年団)でさえ成し得ていない偉業です。

 また「ガールズグループ」がヘッドライナーを務めるのはコーチェラ史上初。これまで、女性アーティストがヘッドライナーになった例も少なく、ビヨンセ、レディー?ガガ、アリアナ?グランデ、ビョーク、ビリー?アイリッシュに次ぐ6組目。

『BLACKPINK』は、2019年の「コーチェラ」にK-POPのガールズグループとして初出演しています。今回は、それ以来の4年ぶりの参加ということです。

 ガールクラッシュの代表格『BLACKPINK』

『BLACKPINK』のデビューは2016年。多国籍(韓国?タイ?ニュージーランド)からなる4人組のK-POPガールズグループです。メンバーはジェニー、ロゼ、リサ、ジスの4名。所属事務所は、YGエンターテインメントで、人気男性グループ「BIGBANG」(ビッグバン)などが所属しています。同事務所は、K-POPの3大事務所のひとつです。

欧米のトレンドを取り入れたその音楽性により、アメリカにおいて最も人気の高いK-POPガールズグループです。ファンからも「ブルピン」の略称で親しまれています。ファンの愛称は「BLINK」(ブリンク)。2020年には、アメリカの主要経済情報誌『ブルームバーグ』で「世界で最も影響力のあるポップスター」に選出されています。

メンバー4人それぞれが、才能と個性に恵まれ、音楽性以外のファッションでも高く評価されています。その証拠に、欧米の高級ブランド(シャネル、ディオール、サンローラン、セリーヌなど)のアンバサダーとして各自が活躍中。K-POP用語の「ガールズクラッシュ」(同性である女性が憧れるような強い女性)を象徴するグループです。 

『BLACKPINK』がアメリカで成功している理由は?

『BLACKPINK』がアメリカで成功している理由をまとめておきましょう。

第1が、『BLACKPINK』が持つ「強い女性のイメージ」です。アメリカ人の若い女性は、アーティストに対して「強い女性像」を求める傾向が強いといわれています。そうした嗜好と、『BLACKPINK』の「ガールズクラッシュ」(略して「ガルクラ」)イメージがピッタリ一致しているのです。

 第2が、アメリカの市場(マーケット)に戦略的に進出した点です。2019年2月から、『グッド?モーニング?アメリカ』や『ザ?レイト?ショー?ウィズ?スティーヴン?コルベア』などの人気テレビ番組に積極的に出演しました。番組では、パフォーマンスを披露し、インタビューに応じ、4人がどのようなパーソナリティーをもっているのかを、米国の音楽ファンに理解してもらう努力をしました。アメリカ国内での露出を増やしていきながら、米国ファンの心をつかんでいったのです。

  『BLACKPINK』、2019年のコーチェラで米国での人気がアップ!

第3が、前述したとおり、2019年の4月に、K-POPアーティストとして初めて、コーチェラに参加しました。そこで、『BLACKPINK』は、圧巻のパフォーマンスを披露し、米国音楽ファンの心をガッチリつかみました。

同時に、米国のトップアーティストたちも、コーチェラでの4人の実力を目撃し、アメリカの音楽業界全体で『BLACKPINK』を受け入れる下地が整っていったといわれています。

このコーチェラ出演を起点にして、『BLACKPINK』は、ロサンゼルス、シカゴ、ニューアーク、アトランタなど6都市でライブを開催し、アメリカ社会での「露出」(exposure)を増やしていき、さらにファンを獲得していきました。

第4は、英語のコミュニケーション能力です。英語が堪能であり、インタビューなど米国メディアの対応もそつなくこなせます。くわえて、ジェニー(Jennie)、ロゼ(Rose)、リサ(Lisa)、ジス(Jisoo)という名前が、アメリカ人に覚えやすく、親近感が高まる効果もあるとされます。

 「ヒットの背後には巧みなマーケティング戦略がある」とよくいわれますが、『BLACKPINK』の米国での成功にも当てはまります。

 さて、動画配信のYouTubeは、2011年にコーチェラ主催企業「Goldenvoice」(ゴールデンヴォイス)と契約して以来、毎年コーチェラを独占配信(ライブストリーミング)しています。今年のコーチェラでも、実際のライブや舞台裏、限定コンテンツが配信されました。

?「コーチェラ」の動画は、YouTubeで公開されていますので、時間ができたら、ぜひ世界最高峰の音楽フェスを体験してみてください!


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