2023年に創立「100周年」を迎えたウォルト?ディズニー?カンパニーでは、全社で世界規模のセレブレーション企画「Disney 100 Years of Wonder」を展開中。
ウォルト?ディズニー?カンパニー 創立100周年
1923年10月16日、弟ウォルト?ディズニー(Walt Disney)と兄ロイ(Roy Disney)は、カリフォルニア州ハリウッドに「ディズニー?ブラザーズ?カートゥーン?スタジオ」(Disney Brothers Cartoon Studio)を設立しました。今日のウォルト?ディズニー?カンパニー(the Walt Disney Company)のスタートです。その設立以来、世界のエンターテインメント業界に多大な影響を与え、今日、世界最大のメディア企業の一つとなっています。
そして、今年2023年は、創立「100周年」を祝って、ウォルト?ディズニー?カンパニー社では、全社で世界規模のセレブレーション企画「Disney 100 Years of Wonder」を展開しています。
「7人の小人たち」が本社ビルの屋根を支えている!
そうしたディズニーの100年の歴史のなかで、有名なエピソードをひとつ、紹介しましょう。同社は、1937年、世界初の長編アニメ『白雪姫と7人の小人たち』(Snow White and the Seven Dwarfs)を公開し、興行収入(興収)は850万ドルに達しました。その興収は、映画『風と共に去りぬ』(Gone with the Wind)が登場するまで、史上最高の額となりました。映画『白雪姫』の大ヒットには、キャラクターの「7人の小人」の人気が大きく貢献しているといわれています。
その利益で、ウォルト?ディズニーはバーバンク(Burbank、ロサンゼルの北に位置)の51エーカーの土地(東京ドーム4.4個分)を手当てして、アニメーション映画の製作を目的とした近代的なスタジオを建設したのです。
ディズニー社は、そうした歴史を大切にしていて、アメリカのカリフォルニア州バーバンクにある本社社屋(「チーム?ディズニー?ビル」)では、7人の小人たちが屋根を支えているデザインが採用されています。
実写版『リトル?マーメード』 日本では6月9日 劇場公開
さて、創立100周年記念プロジェクトの一つとして制作されていたのが、あの不朽の名作『リトル?マーメイド』の実写版です。
1989年に(米国で)公開された『リトル?マーメイド』(The Little Mermaid)は、アンデルセンの童話『人魚姫』をもとにして制作されたアニメーション映画でした。
その実写映画(live-action adaptations and remakes)が、いよいよ、5月26日(日本は6月9日)に全米で公開されます。世界中から愛され続けている人魚姫の主人公アリエル役に抜擢されたのは、歌姫ビヨンセも高く評価する、圧倒的な歌唱力を誇るハリー?ベイリーです。名曲「パート?オブ?ユア?ワールド」の歌唱に大注目です。
ウォルト?ディズニー?スタジオ公式サイト「リトル?マーメイド」:
ディズニー社(日本)のウェッブサイトの見出しには、「『リトル?マーメイド』禁断の取引を交わし、憧れの世界へ―― 新たな道を切り開く《アリエル》を描いた新映像が解禁! セバスチャン、スカットルなど愉快な仲間たちの姿も!!」とあります。
セバスチャンとは、「カニ」のキャラクター。スカットルは「カモメ」のキャラクターです。
ディズニー?プリンセス実写版映画 人気No.1は、やはり『美女と野獣』
あるランキング調査によると、ディズニー?プリンセスの実写映画の人気ランキングは次のようになっています。( )は女優名です。
第1位 『美女と野獣』(2017年) ベル役(エマ?ワトソン)
第2位 『シンデレラ』(2015年) シンデレラ役(リリー?ジェームズ)
第3位 『マレフィセント』(2014年)オーロラ姫役(エル?ファニング)
第4位 『ムーラン』(2020年)ムーラン役(リウ?イーフェイ)
第5位 『アラジン』(2019年) ジャスミン役(ナオミ?スコット)
今回の『リトル?マーメイド』実写版は、何位にランクインするのか、楽しみです。
実写化は、すでに作品のファンが存在するため、観客動員数も予測しやすい!
ここで、ディズニーのアニメ映画の実写版がなぜ多くなってきたか、その理由を整理しておきましょう。
第1が、やはり圧倒的な話題性です。ディズニーファンにとって、自分の好きなディズニーアニメがどのように実写化されるのか、期待が高まることは間違いないでしょう。最近のコンピューターの映像技術を使えば、アニメ以上の素晴らしい映像を実現することが可能です。主役は誰が演じるのか!あのシーンをあのように実写化したのか!あの主題歌は誰が歌うのか!興味が次々に湧いてくることは明らかです。そうした内容が、SNSでバズって、さらに、注目が集まり、ヒットにつながります。
第2が、元々のアニメ映画のファンの存在です。そうしたファンは、実写版も見てくれる可能性が高いです。そのようなファンの数をつかんでいれば、観客動員数や興行収入の予想もしやすくなります。そのファンたちが、自分の子供や孫を連れて映画館に行ってくれれば、それは、新たな顧客開拓にもなります。自分が見て愛した名作の実写版を子供や孫に見せてあげたい、共有したいというのが、人間心理だといえます。
第3が、新作の開発費用の節約です。実写リメイクの場合、少なくとも、大量の集客が可能な「ストーリー」や「キャラクター」はすでに存在しています。その意味では、多大なリスクをとってゼロから、映画を開発する必要はなくなります。
実写版『白雪姫』2024年公開。そして『塔の上のラプンツェル』も実写化?
第4が、実写化のための映像技術の進歩です。以前は、実写化が困難なものを「アニメ」で表現するという考えが一般的でした。アニメなら、簡単に、宇宙にも、海底にも行けます。想像上の世界も描き出せます。人間が「想像したもの」を実写で表現するのは、技術的にも、予算的にも難しい時代がありました。しかし、現在、実写化の技術が、アニメ、つまり、「人間の想像力」に追いついてきているのです。
喜ばしいことに、現在、来年(2024年)の公開に向け、ディズニーアニメの原点『白雪姫』(Snow White、白雪姫役:レイチェル?ゼグラー)の実写版の製作が進められています。
さらに、『塔の上のラプンツェル』(2010年、グリム童話の『ラプンツェル(髪長姫)』を映画化)も、近い将来、実写化されるのではないかと、ネット上では噂されています。
100年経っても、そして、これからも、ディズニーは、私たちに、「夢」を与え続けてくれる存在です。それは、まさに、ウォルト?ディズニーが残した言葉のとおりです。
“Disneyland will never be completed. It will continue to grow as long as there is imagination left in the world.”
(ディズニーランドは永遠に完成しない。世界に想像力があり続ける限り、ディズニーランドは成長し続ける)
?いずれにしても、今年2023年が、ディズニー社と一緒に、私たち多くのファンも「100周年」を目一杯楽しむ年になればと、願っています。