活躍するKUIS在外公館派遣員たち(Vol.54/バーレーン)
“活躍するKUIS在外公館派遣員たち”というテーマで、赴任中または帰国後の様子を紹介するシリーズ第54弾。
元在バーレーン王国日本国大使館派遣員の名和 美羽さんをご紹介します
派遣員を目指した理由
幼い頃から両親が海外旅行に連れて行ってくれた際、ツアコン等海外で働く日本人を見て漠然と“かっこいい、人生でいつかは自分も海外で働いてみたい“と思うようになりました。
そこで大学の先輩から在外公館派遣員のことを聞き、自分もチャンスを掴めるかもしれないと思い志しました。赴任が決まったのはバーレーンというそれまで名前も知らなかった中東の国でしたが、自分がやりたかったことですので不思議と不安はありませんでした。
バーレーンという国
バーレーンは人口の6割が外国人という多国籍国家です。その為公用語はアラビア語ですが殆どの人が英語を話すことができます。業務も英語で行いましたが帰国後に振り返ってみると、現地でアラビア語を勉強できればよりこの経験が自分の武器になったのではないかと少し後悔しています。
また多国籍国家ですので国教はイスラム教ですが、豚肉やお酒が割と手に入りやすいことや外国人は伝統の衣服を着なくても良い(モスク以外)等、比較的寛容ですので住みやすい国だと思います。
2年間の経験
バーレーン大使館での仕事は配車業務や館員の航空券の手配等、官房の仕事をこなしていました。また大きなイベントとして外務大臣?外務副大臣?国会議員の出張のアテンド、バンコクへの物資調達そして隣国サウジアラビアへ安倍前総理が来られた際の応援出張等を経験させて頂きました。
初めての外務大臣ロジでは外務省に入省した前任や近隣諸国から応援出張に来た同期と仕事が出来て、大学の繋がりを強く感じとても嬉しかったのを覚えています。またサウジアラビアへの出張ではこの仕事をやっていなかったら見ることができなかった世界遺産であるマダインサーレハという遺跡がとても圧巻で、その景色をバックに仕事ができとても貴重な経験でした。
また週末はバーレーンは土地が狭く観光地があまりないので、館員で集まり食事会を頻繁に行いました。長期休暇の際には日本から母が来てくれて一緒に現地観光をしたり日本から来た友人とヨーロッパに旅行したりしました。
最後に
私の派遣員としての2年間はとても濃いものになりました。辛く大変なこともありましたが、久保谷先生を始めとする支えてくれた周りの方たちのお陰で乗り越えることができました。またありがたいことに未だにお世話になった大使館の方や現地の方と交流があり、それは自分の財産だと思っています。
任期を終え一年が過ぎましたが、ようやく自分の派遣員での経験と素直に向き合えそうです。帰国してすぐは任期中に仕事や海外での生活に手一杯で出来なかったことや後悔ばかりに目を向け気持ちの整理をすることが困難でした。しかし今回このように経験を整理する機会を与えて頂いたことで、自分は自分なりに2年間努力しやり抜いたと少し思うことができました。
関わってくださった皆様に、今後は少しでも恩返しをしていきたいです。
バーレーン王国(Kingdom of Bahrain)
【外務省HP/一般事情より】
1. 面積:769.8平方キロメートル(2012年中央情報局。東京23区と川崎市を併せた面積とほぼ同じ大きさ)
2. 人口:148.4万人、うちバーレーン人は、70.2万人(47%)(2019年、バーレーン政府情報?電子政府庁)
3. 首都:マナーマ市
4. 民族:アラブ人
5. 言語:アラビア語
6. 宗教:イスラム教
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